2014年7月9日水曜日

それぞれの「3分間」 ”生”を見つめるための入棺体験会

「3分」という時の流れ、
普段の暮らしのなかでは「あっという間」 それとも?
どのようなイメージがありますか?


新宿区にある寺町の静かな一角にある専行寺(新宿区原町)で、【お出かけ「これから楽交」 ”生”を見つめるための入棺体験会】を夕刻から行いました。

 
 
お寺が本来もつ、人と人、人と地域が繋がり、安心して集える場として、もっと地域と繋がりたいと活動をされている「専行寺」。
 
 
「生き方」と「逝き方」を楽しく学ぶコミュニティ活動として、普段の暮らし、地域のなかでもっと活動を広めたい「これから楽交」。
 
 
互いに伝えたい「根っこ」を共感し実現した協働活動として5月から始まりました。
 
 
専行寺の本堂です。普段、お寺に行かれることってありますか?気軽にお邪魔するには、なんとなく敷居が高いような…、そんなお寺に足を踏み入れ、輝くご本尊や重厚な雰囲気に、思わず背筋もピンとして、はじめは皆さんから笑顔が消え、とても緊張されています。
 

専行寺では、特徴的に「ひとり静かに棺に入る」という非日常の時を体験できます。

照明を暗く落とし、静かな本堂。ご本尊の前に置かれた「エコフィン・イズ(棺)」。エコフィンは(エコロジー+コフィン・棺)という名前で、人と自然、環境が循環する繋がりを考えた棺です。そこで、ひとり静かに蓋を閉じて、3分間、入棺体験を行います。



お集まりの方々と、日本のお葬式(火葬)の現状と環境問題との繋がり、時代と共に変化する家族のカタチと人を弔うというお葬式の本質、「いのち」のことを、一緒に考えていきます。

平松ご住職から、ある高校生による、ご自身が御祖父様を亡くされた死の体験を通じて、いのちについて学び考える新聞投稿から感じたことを題材にお話いただき、坊守(ぼうもり)の平松さんから、より生きやすい考え方、教えについてお話をいただく貴重な機会をいただきました。お坊さんや、お寺の坊守さんと、特別な日ではなく、日常の暮らしのなかで気軽にお話できること、本当に素敵だなと思っています。本当はもっと、お寺と人が近くなると、互いにとってもいいことがあるのではないかな、と思います。


 

今回の体験会、「入る3分出る3分」という新たな言葉ができました。

私たちは、「3分間」の入棺体験をしています。今回、順番に、それぞれが棺に入る体験をし、その後、次の方の棺の蓋を閉めて3分間、棺の側で待ちます。送る人、送られる人、それぞれの3分間を感じるプログラムです。宗派によっては、家族全員の手によって、棺の蓋を閉めることがあるそうです。


◆参加いただいた方の声◆

真っ暗な中での3分間、自分のこと、家族のことに思いをはせるひとときになりました。非日常の体験ができました。

自分が死ぬ時の送られ方、亡くなった家族のこと、健在ですが自分の親のことを考えました。

死ぬってどんなことなのかを知りたいと思っていたので参加しました

やはり生きている間は楽しんでやっていきたいと思ったり、あの世にいく時は”楽しませてもらった”と言いたいと思った

何を感じるか、やってみないと想像もつかなかったので参加しました

残念ながら、3分は足りませんでした…、キョロキョロしてあっという間だったので、心が定まらず…、3分終了

楽しい場で予想外でした。死を意識したり、生きるありがたさを感じたい気がしていましたが、今日のこの時間が笑顔と和のあるものだったので、それが生なのだと思えました

入る前と入る後、気持ちの変化は何もない!3分間ずっと動いていた。静かにできない自分を発見した。あと、目を開けても暗く、何もみえないことにおどろいた‼

こわいかな…という思いはなかった。それより、前の人の温かみがのこっていてあつかった(笑)

自分が入っている時間の3分と、傍で待つ3分は、同じ時間でも、全く違う3分間に感じました。
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お寺で、”生”を見つめるための入棺体験会。

棺に入ると、夕刻ということもあり、お腹がすいてお腹のなる音が棺のなかで響き、自分は今、生きているんだな、と感じましたという感想もありました。

今、生きているということ、それが、誰しにもあるいつか逝くことに繋がる。

これから楽交では、これからの「生き方」と「逝き方」を楽しく学ぶコミュニティ活動を通じて、それぞれの私らしい、自分らしい生き方を見つめて考えていくこと、楽しく学び合う場を地域の皆さんと一緒に、これからも活動していきたいと思っています。

次回はご一緒にいかがですか?ぜひお待ちしております。

真宗大谷派 専行寺
東京都新宿区原町3丁目26番
※入棺体験会の詳しい日程についてはお問合せください
03-3203-7625

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