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2016年1月23日土曜日

「思い込め ひとつだけの棺」(2016年1月22日 朝日新聞 生活欄掲載)


エコフィンiSを用いた葬儀の様子が「故人への思いを棺にこめる新しい形の葬儀」として朝日新聞(生活欄)で大きくとりあげられ、反響がよせられています。

エコフィンiSの名前には「i-Style(私のスタイル)」という意味がこめられています。
大切な人との別れを、ただ「お任せ」にするのではなくて、自分たちが主体的に関わりたいと願う人が増えています。そのような方々が思いをこめる一つの方法としてエコフィンiSを選び、「自分たちらしい葬儀」を実現しています。

今回その様子を多くの方々に知って頂ける機会を頂戴し、私たちにとっても大きな喜びです。葬送ジャーナリスト碑文谷創さんのお話と共に、掲載記事を紹介させて頂きます。


思い込め ひとつだけの棺
しのびつつ作業 大切な人と別れ


花嫁衣装で装飾・「ありがとね」と寄せ書き・・・

華やかな打ち掛けと帯で覆われた棺(=花心社提供)

大切な人を送り出す棺を着物で飾ったり、送る言葉を寄せ書きしたり。
故人への思いを棺に込める新しい形の葬儀がでてきている。
ひとつだけの棺づくりは、遺族らが死を受け入れるための大切な時間にもなっている。

昨年12月、東京都内の斎場で87歳の女性の葬儀がいとなまれた。
祭壇の前に置かれた棺は、故人が長年大切にしていた花嫁衣裳の華やかな打ち掛けで覆われた。

打ち掛けを棺に張り付けたのは、参列者の約10人。
葬儀社や棺メーカーのスタッフらが棺に合うようにした仕立て直し用意した。
故人のめいの山本和子さん(66)は「着物に触れて感動した。おばも喜んでいると思います」
故人に茶道を習っていた女性(83)は「華やかな棺は、明るく優しい先生らしい」と話した。

使われた棺は、ウィルライフ(東京)の「エコフィンiS(イズ)」という商品。
強化段ボール製の組み立て式で、装飾を加えやすいように全面平板で茶色い無地のシンプルなつくりだ。同社の増田進弘社長(62)は「パッケージ化された葬儀の後、『何もしてあげられなかった』と悔やむ人が少なくない。棺を演出して気持ちを表し、少しでも自らかかわったと思えるお見送りにしていただければ」と話す。

3年前に販売を始めた。値段は税抜き6万円。
注文は年に約20本だが、この棺を選ぶ葬儀社は関東を中心に北海道や名古屋などにも広がっているという。

3年前に94歳で亡くなった父を見送った川崎市の久保田泉さん(63)も利用した一人だ。家族と、愛妻家だった父が亡き母に贈った着物をほどき棺を飾った数時間は、涙を流しながらも思い出話に笑い合えた。
「みんなで棺を完成させた過程にこそ意味があった。『大好きだよ』という父への思いを棺に込め、父と向き合い死を受け入れていく、かけがえのない時間でした」と振り返る。
畑浜江さんの夫の葬儀で、棺にメッセージを書く参列者たち=「やさしい葬儀」社提供
横浜市の畑浜江さん(74)は昨年10月、夫の伊佐男さん(享年78)を見送るとき、この棺に「ありがとね」「伊佐男さんまたね」とメッセージを書き、思いでの写真を貼った。

35人の参列者もめいめい、ハートマークや似顔絵などを書いた。畑さんは自分の葬儀でも、同じように棺にメッセージを書いてほしいと家族に伝えているという。

家族葬の広がり 背景
葬送ジャーナリストの碑文谷創さんの話
私的な別れの空間に重きを置く家族葬の広がりを背景に、マニュアル通りではない、その人らしい葬儀へのニーズが高まっている。故人が好きだった花を飾ったり、歌ったカラオケを流したりと、遺族らの要望は多様化している。棺の演出も、その一つの表れだろう。会葬者が一緒に棺に手をかけることは、故人への思いや死別の悲しみを共有し、死を受け入れることにもつながる。

2016年(平成28年)122日 金曜日 朝日新聞 生活欄

こちらの記事は、デジタル版朝日新聞でもご覧頂けます。
http://digital.asahi.com/articles/photo/AS20160122000161.html

今回取材くださった朝日新聞の記者様には時間をかけ、本当に丁寧に取材頂きました。
現代の葬送事情や、環境と葬儀の関係、エコフィンの主材であるトライウォール、その他にもエコフィンの生まれた背景や選ばれたたくさんの方々のお声など、、、
たくさんの情報を整理し、適確に大切にお伝え頂きましたこと心より感謝申し上げます。

そしてコメントを寄せて下さった皆様、エコフィンiSご推進下さり今回の取材にご協力くださった有限会社花心様、やさしい葬儀様、誠にありがとうございました。
他にも寄せられておりますたくさんの暖かな事例は、また追ってご紹介させて頂きたいと思っております。

エコフィン・ラボでは、毎月「手づくりのお葬式ワークショップ」を開催し、棺づくりの様々な手法をご紹介しています。
記事をご覧頂き関心を寄せてくださった方は、ぜひご参加頂き実際に棺づくりを体験してみてください。

1月28日(木)10:00〜12:00
2月18日(木)10:00〜12:00
2月25日(木)10:00〜12:00
会場:エコフィン・ラボ(東京都港区西麻布2-26-5 ウィルライフ株式会社内 TEL03-6861-3355)

お申し込みはこれから楽交@西麻布Facebookページをご覧下さい。
https://www.facebook.com/events/990795297648658/

2015年3月17日火曜日

桜のお山で入棺体験「生かされてることに感謝やわぁ」

「悲しきかな、いつかは入るんですもん。 
 でも?だからこそ?寝心地を知っておくのも悪くないのかもしれません。」
先日、大阪のNPO団体「エンディングセンター」主催で、エコフィンiSを用いた「"縁起"でもない?入棺体験会」が催されました。
まずは自己紹介を兼ねて参加の動機、自身のエンディングに関する考えなどから話は広がりそれぞれの死生観や、かつて経験した別れについて。。。中心に置かれた棺を囲んでの”生”そして”死”と向き合えるひと時となりました。

そして、自分が目の前の棺に入っていることを想像してもらい、
その自分に掛ける言葉を、静かに目をつぶって考えること3分。
そのメッセージを棺の表面に書いてもらいました。
今回用いられたエコフィンiSは、特殊強化段ボール「トライウォール」と国産の間伐材が主原料で、地球環境にやさしいエコロジー棺。しかもダンボール地をそのまま活かし、デザインや書なども自由に施せます。

「エンディングセンター」で行う入棺体験会も今回で3回目。
回をかさねるごとにメッセージの数は増えていきます。

出棺時など流して欲しいリクエスト曲をyoutubeで流し、2~3分の臨死体験を。
感想は、、、
・やっと楽になって眠れるんやなぁと解放感を感じた。
・辺り一面紫色にかがやいていた(目が悪いからかもと本人談)。
・誰が私の死を悲しんでくれるんやろ?と疑問がわいた。
・特になにも思わんが、生かされてることに感謝やゎ。と再認識した。

ちなみにリクエストBGM曲は、
・赤とんぼ(童謡)
・ショパン (葬送行進曲)
・美しき天然
・讃美歌405番(神ともにいまして)

棺に入って思うことは、人それぞれ。
普段あまり意識しない(意識したくない)「死」について、それぞれが人生の経験を重ね合わせて、想いをめぐらすひと時となりました。

認定NPO法人「エンディング センター」は、尊厳ある死と葬送を実現するために活動している市民団体、死と葬送に関する研究活動を行い、東京都町田市と大阪府高槻市にて桜葬・樹木葬墓地を実現しています。


この模様が、なんとテレビで放送されます、、、
が、残念ならが関西2府4県での放送となります。

番組と放映日をご案内いたします。
【番 組】 毎日放送 報道番組 VOICE http://www.mbs.jp/voice/
【放映日】3月17日(火)と18日(水)の2日間でお彼岸前のお墓特集
       →17日は無縁墓について。
       →18日は近年のお墓事情(★)
★桜葬の登場は3/18(水)の18:15分ごろ〜の予定です。

エンディング センター」の皆さま、参加された皆様、ありがとうございました。
今後も楽しく深く「死」を通じて語り合う機会に、エコフィンiSがお役にたてば幸いです。


認定NPO法人「エンディング センター
【大阪・高槻】「"縁起”でもない入棺体験会」
エンディングセンター関西事務所(桜葬現地事務所)にて
2016年1月22日、2月11日、3月16日
http://www.endingcenter.com/kansai/kansai-lecture/engidemonai/

エコフィンに関するお問い合わせは、
ウィルライフ株式会社/エコフィン・ラボ
東京都港区西麻布2-26-5  tel:03-6861-3355/fax03-6861-3356
http://www.willife.com/



2014年9月2日火曜日

「母、祖父母に会いにいきたくなりました」

「母、祖父母に会いにいきたくなりました」


お出かけ「これから楽交」@寺カフェ代官山では、毎月第1月曜日(祝祭日を除く)、いのちの繋がりを考える、入棺体験!」を行っています。この活動は、新しいコミュニティのあり方を考える「寺カフェ代官山」×「これから楽交」のコラボレーション(協働活動)として定期的に行っている活動です。


9月1日、肌寒い小雨が降るお天気のなか、代官山の見晴らしよいビルの13階にある寺カフェ代官山でのワークショップにご参加いただいた体験の感想に、そんなお声を聴くことが出来ました。この活動は、もうすぐ1年目を迎えようとしています。
 




青空が見えるようなお天気の日には、窓から富士山も見える眺めのよい寺カフェ。ワークショップは和やかな雰囲気、記念撮影をパチリ!皆さま、ご参加ありがとうございました!




◆体験の声から一部をご紹介します◆


●入棺体験会に参加された理由は?

・自分が生きていることの確認ができる、カウンセリングの勉強のため、どんな感じなのか知りたい


・生と死に向き合い今後の生き方について考えたくなった


・自分が生きていることを実感したかった、だらだら続く日常生活に区切りをつけたかった


など、参加の理由もさまざまですね。


●参加のご感想は?

・参加して改めて、生と死について考えさせられました

・死をリアルに体験することで生きることが充実すると思いました

・短い時間でしたが、なかなかない機会を得られて、しっかり人生を生ききろうと思いました

・何かに包まれているような、あたたかい感じがしました

・母、祖父母に会いにいきたくなりました

・生きてる時間を大事にしたいなぁと思いました

・モノを減らして死ぬまでにすっきりとした生活を実現したい

・生きてることに感謝

・改めて自分が日々生きていることが当たり前ではなく感謝することだと思いました

・生きていることの有難みを感じました。まだまだやることがあるので死にたくないと思いました


「いのちの繋がりを考える、入棺体験!」
次回は10月6日(月)、皆さまのご参加をお待ちしております。

寺カフェ代官山

 「寺カフェ代官山」は現代の人々の、いわば「駆け込み寺」。何かに思い悩んでいる。誰に相談したらいいのかわからない。こんな小さな悩みを笑われたらどうしよう。でも今まで行った事があまりないから敷居が高い。皆さんが行きにくいのなら、わたしたちから出かけよう。新しいコミュニティのあり方を考える「寺カフェ代官山」×「これから楽交」のコラボレーション(協働活動)により実現しました。毎月1回、いのちの繋がりを考える、入棺体験会を行っています。
 
問合せ先:寺カフェ代官山/東京都渋谷区恵比寿西1-33-15 ENビル13F
TEL03-6455-1876 10:0020:00
URLhttp://teracafe-culture.com






2014年8月5日火曜日

「お葬式、手伝って!」


きっと周りの人たちは、その一言を待っているのかもしれません。
お互いの気持ちを繫ぐ「魔法の言葉」。

札幌の認定NPO法人「葬送を考える市民の会」会報誌に、
手作りの棺でお父さんを見送られた方の体験談が掲載されました。
ぜひ皆さんにも紹介したく、了解頂いた上でご紹介させて頂きます。

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「お葬式、手伝って!」
会員 越智 昌子さん(横浜在住)

90才の父を周囲に迷惑をかけずに送る葬式の形とは?・・・答えは本の中にあった。図書館で『女たちのお葬式』という本に出会い、私は、ようやく手掛かりを掴んだ。早速、相談を申し込んだ。でも、具体的な「葬儀見積もり」は、驚きの連続だった。
「遺体に病衣を着せてもらえるか病院に確認してください」
「エッ!」(はだかでの搬送体験ありなの?)
「段ボールのエコな棺もありますよ」
「エッ!」(段ボール?ですか?)
「棺に手作りカバー着けませんか?」
「エエッ!」(私、縫い物苦手なんですけど・・・)
そんな私だったが、見積書を父の妹(叔母) (叔父)に見せ、相談を重ね、何とかお葬式の準備をすることができた。
 そして父が亡くなった。打合せ通り、まず いとこが葬儀社と病院へ。「午後3時集合でお葬式準備をするのを手伝って!」と親戚に連絡。段ボールの棺を組み立て、いとこ達とワイワイ手作りカバーを着けた。その後の湯灌では、スーツ着用に時間がかかり、鈴(リン)担当は、何度も交替。でも、車イスの叔母・叔父はじめ、いとこ達もしずかにその様子を見守ってくれ、貴重な時間になったように思う。
 祭壇は注文せず、身内からの供花を飾り、叔母が選んだ遺影を置いた。
 棺にいれる千羽鶴も叔母が用意してあり・・・感謝!
 会場設営は終えたが、通夜は行わず、お寿司をつまみながら、しばし歓談。三々五々帰る人あり遅れてくる人あり・・・私はゆったり応対することができた。
 翌日「一日葬」(告別式)をお坊さんに行ってもらった。
 葬儀社さんが黒子(くろこ)に徹してくれたおかげで、親戚それぞれが何かしら働いたお葬式となった。このお葬式の雰囲気は、父にも気にいってもらえたのではないかと思う。

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越智さんが札幌に入院中のお父様の相談にこられたのは今年の3月でした。終活セミナーなど積極的に参加して勉強しているが、中々形がみえてこない。葬儀は身内だけで納得のいく送り方をしたいがどうすればいいのかと。
「祭壇をつくらなくても、その方らしい葬儀の形は表現出来ます。例えば、死装束や布を組み込ん作れる段ボール製のエコ棺など、何か一つでもご家族が手をかけたものがあると満足できますし温かな葬儀になります」とアドバイスしました。
 お父様が長年ご商売されていた酒屋さん時代の大判風呂式2枚で棺カバーを作られました。(「葬送を考える市民の会」スタッフ齋藤 弘美さん)

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越智さんが紹介された棺は「表現する棺」エコフィンIS(i-Style)。
東京の「これから楽交」で行っている一つだけの棺づくりワークショプに何度も参加され、素晴らしい棺をつくりました。出来上がったカバーをスーツケースに入れ、葬儀の前日に親しい方々で棺を組み立てカバーを取り付け、皆さんがどなたも遠慮することなく、最期のお別れの時間を過ごされたことと思います。
暖かな葬儀を終えられたと知り、私たちスタッフにとっても棺をつくるお手伝いをさせて頂いた時間は、心に残るものとなりました。



2014年7月9日水曜日

それぞれの「3分間」 ”生”を見つめるための入棺体験会

「3分」という時の流れ、
普段の暮らしのなかでは「あっという間」 それとも?
どのようなイメージがありますか?


新宿区にある寺町の静かな一角にある専行寺(新宿区原町)で、【お出かけ「これから楽交」 ”生”を見つめるための入棺体験会】を夕刻から行いました。

 
 
お寺が本来もつ、人と人、人と地域が繋がり、安心して集える場として、もっと地域と繋がりたいと活動をされている「専行寺」。
 
 
「生き方」と「逝き方」を楽しく学ぶコミュニティ活動として、普段の暮らし、地域のなかでもっと活動を広めたい「これから楽交」。
 
 
互いに伝えたい「根っこ」を共感し実現した協働活動として5月から始まりました。
 
 
専行寺の本堂です。普段、お寺に行かれることってありますか?気軽にお邪魔するには、なんとなく敷居が高いような…、そんなお寺に足を踏み入れ、輝くご本尊や重厚な雰囲気に、思わず背筋もピンとして、はじめは皆さんから笑顔が消え、とても緊張されています。
 

専行寺では、特徴的に「ひとり静かに棺に入る」という非日常の時を体験できます。

照明を暗く落とし、静かな本堂。ご本尊の前に置かれた「エコフィン・イズ(棺)」。エコフィンは(エコロジー+コフィン・棺)という名前で、人と自然、環境が循環する繋がりを考えた棺です。そこで、ひとり静かに蓋を閉じて、3分間、入棺体験を行います。



お集まりの方々と、日本のお葬式(火葬)の現状と環境問題との繋がり、時代と共に変化する家族のカタチと人を弔うというお葬式の本質、「いのち」のことを、一緒に考えていきます。

平松ご住職から、ある高校生による、ご自身が御祖父様を亡くされた死の体験を通じて、いのちについて学び考える新聞投稿から感じたことを題材にお話いただき、坊守(ぼうもり)の平松さんから、より生きやすい考え方、教えについてお話をいただく貴重な機会をいただきました。お坊さんや、お寺の坊守さんと、特別な日ではなく、日常の暮らしのなかで気軽にお話できること、本当に素敵だなと思っています。本当はもっと、お寺と人が近くなると、互いにとってもいいことがあるのではないかな、と思います。


 

今回の体験会、「入る3分出る3分」という新たな言葉ができました。

私たちは、「3分間」の入棺体験をしています。今回、順番に、それぞれが棺に入る体験をし、その後、次の方の棺の蓋を閉めて3分間、棺の側で待ちます。送る人、送られる人、それぞれの3分間を感じるプログラムです。宗派によっては、家族全員の手によって、棺の蓋を閉めることがあるそうです。


◆参加いただいた方の声◆

真っ暗な中での3分間、自分のこと、家族のことに思いをはせるひとときになりました。非日常の体験ができました。

自分が死ぬ時の送られ方、亡くなった家族のこと、健在ですが自分の親のことを考えました。

死ぬってどんなことなのかを知りたいと思っていたので参加しました

やはり生きている間は楽しんでやっていきたいと思ったり、あの世にいく時は”楽しませてもらった”と言いたいと思った

何を感じるか、やってみないと想像もつかなかったので参加しました

残念ながら、3分は足りませんでした…、キョロキョロしてあっという間だったので、心が定まらず…、3分終了

楽しい場で予想外でした。死を意識したり、生きるありがたさを感じたい気がしていましたが、今日のこの時間が笑顔と和のあるものだったので、それが生なのだと思えました

入る前と入る後、気持ちの変化は何もない!3分間ずっと動いていた。静かにできない自分を発見した。あと、目を開けても暗く、何もみえないことにおどろいた‼

こわいかな…という思いはなかった。それより、前の人の温かみがのこっていてあつかった(笑)

自分が入っている時間の3分と、傍で待つ3分は、同じ時間でも、全く違う3分間に感じました。
―――――

お寺で、”生”を見つめるための入棺体験会。

棺に入ると、夕刻ということもあり、お腹がすいてお腹のなる音が棺のなかで響き、自分は今、生きているんだな、と感じましたという感想もありました。

今、生きているということ、それが、誰しにもあるいつか逝くことに繋がる。

これから楽交では、これからの「生き方」と「逝き方」を楽しく学ぶコミュニティ活動を通じて、それぞれの私らしい、自分らしい生き方を見つめて考えていくこと、楽しく学び合う場を地域の皆さんと一緒に、これからも活動していきたいと思っています。

次回はご一緒にいかがですか?ぜひお待ちしております。

真宗大谷派 専行寺
東京都新宿区原町3丁目26番
※入棺体験会の詳しい日程についてはお問合せください
03-3203-7625

2014年6月23日月曜日

90才の父を、周りに迷惑をかけずに見送りたいと私はずっと考えていた・・・


思い出の風呂敷でエコフィンiSをつくり、親戚の方々と自分たちらしくお父さまを見送られた方のお話が、6月10日の神奈川新聞「自由の声」欄に掲載されました。
自分らしくありたいと願い、行動された越智昌子さん。
丁寧に時間をかけ仕立てられた棺は、それは素晴らしいものでした。

実は越智さん、遠距離介護を続け葬儀についても不安を感じていた昨年、同じく心境を投稿されているのです。

「あの時」と「この時」

越智さんに了解を頂き、今日はその2通のお話をご紹介いたします。
【手作りの葬式で父見送る】越智 昌子さん(横浜市保土ヶ谷区)
「90才の父を、周りに迷惑をかけずに見送りたいと、私はずっと考えていた。
そんな時「女たちのお葬式」という本に出会った。
葬式に対する柔軟な考え方に魅了され、著書のNPO法人「葬送を考える市民の会」に、父の葬儀の相談をした。

 具体的に葬儀の見積もりを進める中、環境にやさしい棺「エコフィン」を教えられ、さらにカバーの手作りを勧められ、面白いと思った。

 先日、父が亡くなり、打合せ通りの葬式を行うことができた。まず、いとこが動いてくれた。祭壇は注文せず、身内からの供花を飾り、叔母が選んだ遺影を置いた。
お坊さんには「一日葬」をお願いし、親戚には告別式だけ行うと言い、
前日の準備(棺の組み立て等)を手伝うよう依頼した。
 
 車いすの叔父、叔母が見守る中、いとこたちが大活躍。
ワイワイ言いながら棺に手製のカバーをした。湯かんし、スーツを着せ納棺。
会場設営も皆で口を出した。帰る人あり、遅れてくる人ありのゆったりした時間。
親戚が全面協力してくれ、父は幸せだったと思う。
神奈川新聞 2014年6月10日(火)「自由の声」欄掲載)



【老老介護も天命全う願う】越智 昌子さん(横浜市保土ヶ谷区)
父90歳、私62歳。親子です。
病院の面会日誌に「長女」と書きますが、スタッフさんには夫婦に見えるらしい。
「白髪を染めよう」と真剣に思います。
そこで一句。
 親の老い背負いかねたり共白髪
「年寄りじゃないけど若くもないのよねェ」遠距離介護もはや10年。
そこでもう一句。
 親が老い貯えが減り子は不安
 私はお金持ちではないので、親の負担で何とか続いた遠距離介護。
何度か経済的な危機もあり、「ドキドキ」と「胃炎」は今も顕在。
父の命と貯蓄残高のカウントダウンにドキドキしています。
 また、「葬式が出せない」という最悪の未来におびえ、眠れぬ夜も。
情報を集め「直葬」と「合葬」を選択。何とか自分を納得させましたが...。
 ボケてはいませんが、現実的な判断が不可能になっている親には、配慮やうそも必要。親の精神的安定を維持しながら、天命を全うしてほしいと願います。
私の選択に対する周囲の批判には、この白髪頭を下げています。
親子の老老介護の経緯はこんなものです...。
神奈川新聞 2013年8月13日(火)「自由の声」欄掲載)

当時は「直葬」を選択されていた越智さんですが、その後、
「お葬式は誰のためにするのかな」と自問。
自分だけでなく、伯父や伯母たちもお別れをしたいはずではと、何とか式ができないかと考えます。既成概念にとらわれず、自分たちらしいおくりかたを見つけ、「これから楽交」の講座に参加されて思い出の布を用いて棺を用意しました。
最初はお別れの日が近いことにショックをうけた親戚も、出来上がった棺の写真や報告に「目で見て一歩ずつ、お葬式に向かってくれた」と。その結果は「親戚が全面協力してくれ、父は幸せだったと思う」この一文にこめられているように思います。これから楽交」が背中を押してくれた、と後日お話をお聞きした際に、そうお聞かせくださいました。

「して後悔することと、しなくて後悔すること」

「老い」や「死」、誰もが不安をかかえながら、どこか当時者意識を持ちづらくなっています。今、本当に大切なことをともに見つめ、それぞれの経験を持ち寄ってそっと支え合える存在が必要と考えます。
これから楽交」はお互いにそうありたいと願っています。


「エコフィンiS」
http://www.willife.com/is/

「生き方」と「逝き方」を楽しく学び合う「これから楽交」https://www.facebook.com/KOREKARAGAKKO

2014年6月20日金曜日

【木を植える棺 エコフィン・イズ】

【木を植える棺 エコフィン・イズ】

といっても、棺、自らは木は植えません…。でも、木を植えています、モンゴルに。そんな棺があるんです。
http://www.ecoffin.jp/inochinomori.html

エコフィンの名前の由来は、エコロジー+コフィン(棺)=エコフィン。何がエコなんでしょうか?

エコフィンを形作る素材とその仕組みがエコなんです。材料に使われているのはトライウォール。環境に配慮し「循環型」という新しい考え方の棺です。
http://www.willife.com/is/kankyo/index.html

木を使ったら、木を植える。

この循環は、一見、簡単なように思われるかも知れませんが、地球全体でみても、日本をみても、全く簡単ではありません。今の状況は、かなりバランスを崩した在り方となっています。

森と自然のバランスを考え「循環型」という新しい考え方の棺は、世界の森、日本の森を守りたい、そんな思いがつまっています。世界の森のためにモンゴルに木を植え、日本の森のためにモア・トゥリーズ(代表:坂本龍一氏)に寄付をしています。
http://more-trees.net/about/

木を植える棺、 エコフィン・イズ。

次世代の子ども達に、よりステキな未来を残したい。今年も、賛同いただいた皆さまの思いを添え、モンゴルに木を植えます。

2014年6月16日月曜日

「入棺体験会」って、どんなことをするの?

「入棺体験会、ってどんなことをするの?」
  生きている人が本物の棺に入り、ひとり静かに棺で横たわる体験をします。


「なぜ?そんなことをしているの?」
 なぜでしょう?ヒントは「 "生"を見つめるための…」、体験からの感想は人それぞれです。



◆体験者の感想から◆

「本堂のご本尊の前で、ひとり、入棺できるのは、とても贅沢なことだな、と感じました。大事なことを学び直す機会になったと感じます」

「今日はとても貴重な体験をすることが出来ました。3分間短いようで、長い入棺体験でした。自分が亡くなった時よりも、なぜか両親の事を考えてしまいました。今を大切に生きていこうと思いました。」

「参加された皆さんとお話することが出来て、とても光栄でした。”死”というものは、なかなか他の方と話す機会がないので、他の方の死生観を聞くことは、自分のコトを考えるきっかけとなりました」

「もっと世の中に広がっていくとすこやかな世の中になっていく気がしました」

「お寺で行うことは、リアルすぎるかなと思いました」



「生きている人」が「生きているうち」に自分の足で入ることは通常はあり得ない「棺」。

「棺」に入ることに、皆さんは「何」を求めているのでしょうか?もしかしたら、あなたにとって、大切なコトを見つめる体験になるかも知れませんね。

「入棺体験会」をやっています。

詳しくは「これから楽交」のFacebookページで!

これから楽交
https://www.facebook.com/KOREKARAGAKKO

これから楽交(がっこう)は、
これからの「生き方」と「逝き方」を楽しく学ぶコミュニティ活動です。

2014年6月9日月曜日

感動とも達成感ともつかない、ジワジワくるもの


「世界でひとつだけの棺づくり」ワークショップに参加された方が、感想をつづって下さいました。ぜひ皆様にもお読み頂きたく、紹介させて頂きます。



【オンリーワンの棺づくりを体験して】

「大切な人を見送る形は、家族や自分が納得できる形にしたい。
最近、そんな考えが少しずつ市民権を得はじめているような気がします。
メディアなどではもっと前から取り上げられていたとは思いますが、
身の回りの実感としてとなると、やはり、やっと少しずつ…と。
そうはいっても、葬儀に関してはどうしても親類やお世話になった方々のことも考えないわけにはいかない。もちろん、すべて家族や自分(故人の意志も含めて)の自由にできればベストだと思いますが、もし、すべてが自由にならなくても、できるだけ自分たちがよいと思える形で送りたい。
 両親とのたまの会話の中で、そんな話題もちらほらする年代になった今。
見送りの形に選択肢やバラエティが増えたのは心安らぐことに思えます。

 そういった時に出会ったウィルライフさん。葬儀という死後のことだけでなく、
大切な人との関係や、自分自身の豊かな暮らしを見つめ、その先に続くお見送りまで
同じように心豊かな納得できるものにするための活動をしている…と感じて
気になっていました。
 たまたまご縁があって出掛けた駿台トラベル&ホテル葬祭マネジメント学科」(今はこんな学科があるんですね)の卒業研究発表でも、ウィルライフさんの手掛ける棺を見掛けました。
 エコフィンというダンボール製の棺に、学生たちが手作りで着物(故人の愛用品という設定)の生地を貼ってつくった“故人の思い出に包まれた棺”としての展示でした。ダンボール製ということで環境に優しいのはもちろんですが、シンプルでスタイリッシュな外観。ダンボールなので自由にメッセージや絵を描いたり、紙や布を貼り付けるのもラクそうです。
 そこで、行ってみました。ウィルライフさんの「エコフィン・ラボ」。
実際に思い出の棺づくりを体験できるワークショップです。
西麻布という都心なのに、小さく静かな路地にたたずむラボは、まるでカフェか趣味の雑貨屋さん、本屋さんのような癒しの雰囲気。
あたたかなスタッフの方々に迎え入れられると、誰もがほっと寛いでしまうはず。
 棺づくりの材料や道具は用意していただいているので、手ぶらで参加OK
作業の前に、手作りの紙芝居で葬儀と環境の関係をわかりやすく学べます。
詳しい内容は長くなってしまうので、ぜひ実際に足を運んで聞いてみてください。
ただ、葬儀という人生の最後。
土に還る、無に還るなど考え方はそれぞれだとしても、とにかく自分をリセットするときに、こんなに環境に負荷をかけるのは矛盾はなはだしい!
 と、ちょっと熱くなった気持ちも、実際に作業に取りかかるとすぅーっと落ち着いていきます。ひとつひとつの手仕事に、とにかく無心になってしまうんです。

 この日は私の他に、2人の方が棺づくりに参加されていました。おひとりは、自分で思い出の棺づくりも始めていらっしゃるベテランさん。ハンドメイドの腕前はプロ級とお見受けしました。この方とスタッフさんに導かれて、まずは用意していただいていた着物をほどいていきます。


 恥ずかしながら、こういった手作業は本当に久しぶりでした。失敗しそうでドキドキしながらも、どんどん集中できてしまう。なんとも不思議で心地いい感覚です。
「自分の棺作りに定型やルールはないので、少しくらい失敗(たとえば間違ったところを切ったり)したり、最初の予定と違っても大丈夫」というスタッフの方の言葉にもホッとして…何枚かの着物をほどいて測る。切って布地状にする。デザインを考え、縫い合わせて、エコフィンの上蓋に挟み込んで仕上げる。手順だけをごく簡単に追ってしまえばこんな感じです。

 もちろん1枚の着物でも素敵に仕上がりますし、着物と好きな端切れや、上級者であれば愛用の洋服から生地をとることもできそう。ただ、印象的だったことのひとつとして、着物のリフォームのしやすさがあります。ほどくとシンプルな長方形の布、数枚になる。
この清々しさ、汎用性はすごい。着物を洋服にリメイクするのも流行っていますが、確かに棺というのは、形状的にも思い入れ的にもぴったりのアイデア!

 そして出来上がった棺を見ると(入ってみることもできます)、自分の思い出の棺というわけではないのに、なんともいえない想いがこみ上げてきます。
感動とも達成感ともつかない、ジワジワくるもの。
これが大切な人を見送るためや、自分自身の準備としてなら、作っている時、仕上がった時、どんな感慨に満たされるのか…。
 みんなでおしゃべりしながら楽しく作ったこともあり、あっという間に仕上がったイメージ。実際は2時間くらい掛かったと思います(ミシン掛けなど難しいところは、すべて得意な方にお任せしてしまった結果ですが)。
お見送りのための棺づくりであれば、ひとりでじっくり大切な人との思い出を噛み締めながらもよし、ごく親しい方々と思い出話をしながら仕上げるのもよさそうです。
どのように作るにせよ、手を動かすことによる癒し効果はとにかく大きいものだと、
普段、ボタンつけくらいしかやらない(できない?)私が実感。
それによって深い悲しみや消失感が少しずつ緩和されると共に、故人への感謝や愛情が深まるのだと確信させられる貴重な体験でした。
皆様、本当にありがとうございました。」

参加された三人+スタッフ二人、母として、娘として、女性として、女性5人あつまれば話しは当然つきません。年代を超えて、お互いの立場を想像しあい、気持ち通じ合わせたひと時でした。
「生き方」と「逝き方」を楽しく学び合う「これから楽交(がっこう)」では、エコフィン・ラボにて、定期的に「わたしだけの棺づくりワークショップ」を開催しています。6月の日程は6/12(木)、6/26(木)10:00〜。
ぜひ皆様も自分だけの棺づくりを通し、自分らしい葬送について考えてみませんか。
個人での製作レッスンも承っています。
お気軽にご相談ください。

「私は思い出の着物で棺をつくります」
〜世界でひとつ、わたしだけの棺づくりワークショップ〜
次回開催:2014年6月12日(木)10:00〜
会場:エコフィン・ラボ(東京都港区西麻布2-26-5)
主催:これから楽交(がっこう)

詳細はこちらをご覧下さい。
https://www.facebook.com/events/1461935000711133/