2012年5月31日木曜日

フェアトレードの今


5月12日は世界フェアトレードデーでした。
フェアトレードの今について短信の記事をTHE BIG ISSUEで見つけましたのでご紹介します。

ドイツ、フェアトレードのしわ寄せが店員の賃金に?
自然派農法の食品や、環境に配慮した生活用品などと並んで、フェアトレードの販売のコーヒーやチョコレートの販売を行っている「ビオ・スーパーマーケット(Bio Supermarkt)」と呼ばれる自然派スーパーの従業員の賃金が、実は小売店の協定基準を大きく下回っていることが明らかになり、物議をかもしている。
 ベルリンを中心に26店舗を転回し500人の従業員をかかえるビオ・スーパーの場合、見習い1年目の給与が月520ユーロ。2年目から600ユーロとなるが、通常の小売店での協定基準給与額は1年目が59ユーロ、2年目は670ユーロとなっている。また、協定基準でのレジ係の時給が10.65ユーロなのに対し、ビオ・スーパーでは7.50ユーロ。
 ビオ・スーパーは国内で増加傾向にあるため「過当競争から値下げを余儀なくされているのが現状」と専門家は分析。またヴォルト紙は、このことがこれまで取りざたされなかった理由として「ビオ・スーパーの従業員は自分自身が高い給与をもらうことよりも、アフリカのコーヒー農園の労働者に正当な賃金が支払われているかどうかに関心がある」と指摘して
いる。<THE BIG ISSUEより/参照:Die Welt

フランス、オーガニックショップが大賑わい
 大手スーパーマーケットのコーヒーやチョコレートなどの売り場では、フェアトレード製品がかなりの部分を占めるようになったフランス。でも、その浸透度は米国や英国に比べ、高いとは言えない。
IPSOS社の調査によると、2000年の時点では、9割が「フェアトレードを知らない」と回答。08年には「知っている」が約8割に上昇するが、「1ヶ月以内に買った」のは4割弱だった。スーパーで購入するひとが大半で、一番人気はコーヒー。そしてシリアル、お茶と続く。別の調査(09年)では、フェアトレード製品に費やすのは年間4.4ユーロ(約500円)にすぎなかった。
 農業大国フランスは、グローバル化による時刻産業の衰退への懸念が根強く、ここ最近、“地産地消”の促進に躍起だ。さらに生産地や生産過程の見える“賢い消費行動”への関心も高まっている。「大量消費社会」を批判するNGOなどが、勉強会や集会を積極的に開催し、消費行動の見直しを呼びかける。
 「確かな品質」を求める消費者は着実に増えた。ビオ(=オーガニック)ショップは町のいたるところにあり、いつも買い物客で大賑わいだ。
 フランスのフェアトレードはそうした流れの一つに位置づけられている。ビオ関連ビジネス成長に伴い、売り上げは急速に伸び、10年前の25倍に膨れ上がったそうだ。<THE BIG ISSUEより/参照:IPSOS

これを読んで、ドイツの意識の高さに驚くのと、フランスの状況から感じるのは、確かなもの、大切なことを大事にしていくことに方向が向いているのかと期待するところです。

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